八戸赤十字病院へ

たったの1時間も働けなかった夜勤が終わった後、派遣会社への連絡を終えた私はその足で八戸赤十字病院に向かった。
今でこそ左手抜きでの運転にも慣れているが、その時はまだ右手だけでハンドルを回すことにも慣れず、停車後に右手でシフトチェンジすることも難しく、とても時間が掛かったことを覚えています。

病院内に入り受付を済ませると、毎度の如くにまたしばらく待たされる。
10時を過ぎ、「また11時を過ぎるんだろうな」と覚悟した辺りで、私は診察室に呼ばれた。

医師「はい、こんにちは。今日は何かな?」
私「昨日仕事行ったんですが、やはり無理でした。1時間と経たずに左腕が動かなくなり痛みにも耐えられず、何もできませんでした」
医師「…君さ、1番軽症なんだよ?なんでそんなこと言うのかな?」
私「なんでって…実際そうだからで…」
医師「前にも言ったけど、あの事故で君が1番軽症なんだよ。隣の車の子供は骨折してるし、他の人も君より重傷なのに、なんでそんなこと言うのかな?」
私「私はただ事実を言ってるだけで…」
医師「他の人に申し訳ないと思わないわけ?」
私「そんなこと言われても実際左腕は動かない、首も痛すぎて普段の生活も辛いんです」
医師「でもね、レントゲンにも異常はなかったんだよ」
私「あの時の医師は『専門じゃないので翌日詳しく診てもらいにきて』と言ってました。でも診てくれないじゃないですか?」
医師「レントゲン診れば分かるんだよ。君が1番軽症なのは。それに事故当日は左はなんともなかったじゃない」
私「だからその後におかしくなって、原因も事故以外に思い当たらないし、だから診て欲しいって…」
医師「分かった分かった、じゃあ注射しよう」
私「…注射ですか?」
医師「注射すれば楽になるから」
私「その前に検査とかしてもらいたいんですけど…」
医師「だからね、レントゲンに異常が無いんだから何もないわけだ。それでも辛いと言うから注射してあげるって言ってるてしょう」
私「…何の注射ですか?」
医師「とにかく駐車すれば楽になるから、他に異常はないんだし大丈夫だよ」
私「でも私の体は…」
医師「いいからまず注射受けなさい。悪くなることは無いんだから」
私「…それでも良くならなかったら診察してもらえますか?」
医師「レントゲンに写らないんだから診ようが無いよね?」
私「…じゃあどうすればいいんですか」
医師「まずは注射して安静にしよう。異常はないんだからそれでよくなるはずだから」
私「…」

この日も結局、検査などは行われなかった。
他の患者がMRIなどで診てもらえたのは私より重症だからで、それより軽症な私はMRIなど受けさせないと、そういうことのようだ。
私は検査を行い、その結果などから判断してから重症か軽症か診断するものだと思っていたが、医師の話から察するにそれは素人考えというものらしい。
仕方なく注射を受け帰宅する。

帰宅後、体に異常が起きた。注射から1時間ぐらい経った頃だ。
息が苦しく熱っぽくなる。首や左腕などの痛みが激しくなり痺れも強くなり、それらがまるで動かなくなる。
息苦しさと熱っぽさは数日続き、それがやんだ時には首と左腕は更にひどくなっていた。痛みも痺れも強くなり、前よりひどくなっているのは明らかなった。
でも私はもう、八戸赤十字病院を信じることができなくなっていた。
この日を最後に、私は八戸赤十字病院には行かなくなった。もう嘘つき呼ばわりされるのに耐えられなかった。

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